共通テスト 大学入試

大学入学共通テストって?センター試験との違いは?対策はどうすれば良いの?

共通テスト

雪が谷大塚で塾をお探しのみなさん、geenus(ジーナス)雪が谷大塚校です。

2021年度入試からは大学入試センター試験(通称:センター試験)が廃止され、大学入学共通テスト(通称:共通テスト)が始まります。

記述式の問題が入るかもしれない、英語の民間試験を活用するかもしれないなどいろいろな可能性を模索してきた共通テストですが、結局どうなるのでしょうか。

今回の記事では、共通テストとセンター試験の違い、その特徴や対策、使われ方について見ていきます。

また、新しい情報が出て状況が変われば、随時記事も更新していく予定です。

それではさっそく見ていきましょう。

大学入学共通テストとは

大学入学共通テストは、大学入試センター試験にかわり、2021年度大学入学者選抜(2021年1月16日(土)実施)からの導入が予定されている日本の大学の共通入学試験です。

独立行政法人大学入試センター(DNC)によって実施されます。

 

大学入学共通テストに関するスケジュール

実施時期 2021年1月16日(土)・17日(日)
出題範囲 6教科30科目から出題 (現在のセンター試験と同じ教科・科目数)
出題形式 全てマーク式※
出題内容 センター試験とは異なる解答形式や問題素材

参考大学入学共通テストの記述式問題の導入見送りについて

共通テストの受験案内配布は9月、出願の締め切りは10月の予定です。

詳しくは河合塾HPにわかりやすいスケジュール表があるので、確認してみてください。
参考河合塾HP 2021年度 大学入試全体スケジュール

 

大学入学共通テストの特徴とは

出題傾向としてセンター試験よりも思考力や判断力を測るための問題が増える見通しです。

共通テストで課される教科・科目はセンター試験と同じですが、一部の教科で試験時間や配点が変わる予定です。

英語は、筆記200点・リスニング50点だった配点がそれぞれ100点ずつに変わります
※なお、「筆記」は「リーディング」という名称に変更されます。

リーディングとリスニングの配点については、大学ごとに重みづけが変わる場合があります
参考河合塾HP 2021年度 国公立大 共通テスト英語 リーディング・リスニング配点比一覧
参考河合塾HP 2021年度 私立大 共通テスト英語 リーディング・リスニング配点比一覧

詳しくは自分が受験する大学のHPで詳しく調べるようにしましょう。

また、数学①は解答時間が従来の60分から70分に変更となりました。

 

共通テストの出題教科・科目の出題方法

共通テストの出題教科・科目の出題方法については以下のとおりとなっています。

教科 科目 解答方法 時間 配点
国語 国語 マーク 80分 200点
地歴 世界史A、世界史B、
日本史A、日本史B、
地理A、地理B
マーク 1科目:60分

2科目:120分

100点

200点

公民 現代社会、倫理、
政治・経済、
「倫理、政治・経済」
マーク
数学 数学Ⅰ、数学Ⅰ・A マーク 70分 100点
数学Ⅱ、数学Ⅱ・B
簿記・会計、
情報関係基礎
60分 100点
理科 物理基礎、化学基礎、
生物基礎、地学基礎
マーク 2科目で60分 100点
物理、化学、
生物、地学
1科目:60分

2科目:120分

100点

200点

外国語 英語 マーク リーディング:80分
リスニング※:30分
100点

100点

ドイツ語、フランス語、中国語、韓国語 80分 200点

※音声問題を用い30分間で解答を行いますが、解答開始前に受験者に配付したICプレーヤーの作動確認・音量調節を受験者本人が行うために必要な時間を加えた60分が試験時間となります。

参考大学入試センターHP 学共通テスト出題教科・科目の出題方法等

 

大学入学共通テストとセンター試験の違いとは

大学入学共通テストとセンター試験の主な違いは以下のとおりです。

  1. 英語:発音、アクセント、語句整序等などが消滅
  2. 英語:設問は全て英語
  3. 英語:リスニングが100点満点となり1回読み問題が登場
  4. 英語:リスニングにイギリス英語が含まれるようになる
  5. 英語:単語量が増加する見込み
  6. 国語:書類などの実用文から出題される見込み
  7. 数学:数学の知識だけでは解けない
  8. 全科目:答えが1つとは限らない

 

発音、アクセント、語句整序等などが消滅

大学入試センターが2019年11月15日に発表した資料によると、「発音、アクセント、語句整序等を単独で問う問題を出題しないことについては(中略)変更しないことといたします。」とされています。

したがって、2021年度の共通テストで発音、アクセント、語句整序等が単独で問われることはなくなりました

これにより、リーディングはすべて長文読解になります

 

設問は全て英語

設問はすべて英語になります。

さらに、図やグラフが多く出題されるようになります。

「要点を把握する力」や「必要な情報を読み取る力」が要求されるようになるということです。

 

リスニングが100点満点となり1回読み問題が登場

センター試験ではリスニングは問題文が2度読まれていました。

共通テストでは問題文が2回読まれるものと1回しか読まれないものとが混在するようになります

センター試験に比べて、より一層の集中力が求められます。

 

リスニングにイギリス英語が含まれるようになる

リスニングはアメリカで話される英語(いわゆる米語)だけでなく、イギリス英語が含まれるようになります。

今まではアメリカ人同士の会話でしたが、「日本人の発話」と「イギリス人の発話」を聞き取る問題が出題されるようになります。

アメリカ英語とイギリス英語では綴りや発音が違う単語がいくつもあります。

例えば、アメリカ英語で「center」という単語は、イギリス英語では「centre」になります。

また、発音では、アメリカ英語では「today」が「とぅでぇぃ」と聞こえるのに対し、イギリス英語ではどちらかというと「とぅだぁぃ」という感じで聞こえます。

このようにリスニングにもクセがあるので、イギリス英語に対応できるようにしておく必要があります

 

単語量が増加する見込み

そもそも英語のテストは共通1次試験から単語量が増え続けており、近年のセンター試験では4200語を超えています

共通テストの試行調査では約5400語と一気に増えました。

この調査を受けてどのように本試験が作成されるかは想像するしかありませんが、仮に5000語以上の単語で構成された場合、80分間で最後まできちんと読み切れるでしょうか。

早く正確に問題文を読む練習が必要になりそうです。

 

書類などの実用文から出題される見込み

共通テストのプレテストでは、2回とも実用文が出題されています。
参考大学入試センターHP 平成29年度試行調査 国語
参考大学入試センターHP 平成30年度試行調査 国語

1回目のプレテストでは高校の生徒会の部活動規約が題材とされました。

さらに、これに生徒同士の会話文とアンケート結果などの形式の違う資料がつきました。

2回目のプレテストでは著作権について書かれたポスター、著作権法の条文、さらに著作権についての論説文が題材となりました。

これらの出題傾向はこれまでのセンター試験とは大幅に異なります。

形式の違う複数の文章や資料を見て、どこが重要な部分か素早く判断する力が求められるようになります

従来通り小説や評論文も出ますが、契約書やポスターなど実社会で目にする書類も出題される可能性があります。

 

数学の知識だけでは解けない

共通テストのプレテストでは身近なテーマについて問題文を読ませたうえで数学の知識を必要とする設問が出題されました。
参考大学入試センターHP 平成29年度試行調査 数学①
参考大学入試センターHP 平成29年度試行調査 数学②
参考大学入試センターHP 平成30年度試行調査 数学①
参考大学入試センターHP 平成30年度試行調査 数学②

これは共通テストでもほぼ同じと思われます。

問題文自体が長く、内容を把握するのに時間がかかり、一般的な読解力の高校生は時間内に解ききれない可能性があります

 

答えが1つとは限らない

「当てはまるものをすべて選べ」というような出題に加え、「正しいものがなければゼロをマークせよ」という問題が出題される可能性が高いです。

これまで以上に、勘では正解できない(確率的に)問題が多くなる見込みです。

 

大学入学共通テストに向けた対策はどうすれば良いの?

大学入学共通テストとセンター試験の違いで見てきたように、共通テストでは思考力や判断力を測るための問題が増える見通しです。

とはいえ、高校で学習した内容の確認が土台となるため、基礎・基本を疎かにしないことがとても重要です

共通テストの対策として、センター試験で求められていた力に加え、思考力や判断力を鍛えていく必要があります。

主に気を付けたいことは以下の5点です。

ポイント

  1. 図やグラフの問題に慣れる
  2. 新入試対応の単語帳を使う
  3. イギリス英語の発音に慣れる
  4. 素早く読む練習をする
  5. 様々な資料から素早く重要な部分を見つける力を養う

受験までの学習計画を立てるにあたり、基礎・基本の徹底と、上記5点を念頭に置く必要があります。

大学入学共通テスト対策のための参考書は別の記事でご紹介します。

<記事作成中>大学入学共通テスト対策のための参考書

 

大学入学共通テスト対策のための模試

共通テスト対策として、各予備校が模試を実施します。

年間の模試のスケジュールを確認して受験するようにしましょう。

なお、共通テストは今年度が初めての実施となり、過去問がありません

ですから、高校3年生はできる限り模試を受けるようにするのがオススメです。

参考河合塾HP 全統模試案内 年間ラインアップ
参考東進HP 東進模試2020年度 年間スケジュール
参考駿台HP 駿台模試
参考代々木ゼミナールHP 年間模試一覧

 

大学入学共通テストの活用方法

大学入学共通テストは、従来のセンター試験にかわるものです。

ですので、これまでセンター試験で活用されてきたように、国公立大学の入学試験の一次試験として活用できます

また、私立大学のセンター利用入試やセンター併用入試(センター試験と学校独自の個別試験を合算して得点を出す入試方法)でも活用することができます。

詳しくは、受験校のHPで入試要項をよく読み、共通テストのみで受験ができるのか、個別試験も受験しなければならないのか調べるようにしましょう。

 

おわりに

いかがでしたでしょうか。

2021年度入試から始まる共通テストは、その全貌がだんだん見えてきました。

しかし細かい部分についてはまだ不明な点があったり、どう対策したらよいのかわからないという方もいらっしゃると思います。

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